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2.咀嚼と全身の関係について  

健康は健口から


 

2.咀嚼と全身の関係について

     よく噛む事で脳が活性化されます

よく噛む事で脳の血液の増加が認められます。すなわち認知症になりにくくなり、また脳のリハビリ効果があるのです。また、幼稚園児や小学生では十分な咀嚼と知能指数の間に相関が認められています。

     体のバランスを取る

人間の体は頭が重いトップヘビーでバランスはよくありません。バランスを取っているのは筋神経系ですが歯が悪くなると頭頸部の筋肉(脳鎖乳突筋、咬筋、側頭筋etc)の力が低下し頭を支える力が弱くなります。すなわち体のバランスが悪くなるのです。

     リラックス効果

よく咀嚼する事で脳派のα派(リラックスした時に出る脳波)が増加してβ派(緊張した時に出る脳波)が減少します。要するに噛む効用にはストレスを軽減し、緊張を和らげる働きがあるのです。

     肥満の防止

よく咀嚼すれば満腹中枢が刺激されて、食欲が抑制されます。この事はとりもなおさず、メタボリック症候群の予防、糖尿病の予防につながります。

     唾液の効用

よく咀嚼すると唾液の分泌が盛んになります。

  消化吸収を助長   → アミラーゼがデンプンを分解する

  味覚を助長     → 美味しさを味わい、脳を刺激してリラックス効果を生む

  虫歯や歯周病の予防 → 原因菌を洗い流すだけでなく、スタラリンが歯の石灰化を促す

  抗菌作用      → リゾチウムやラクトフェリンが細菌の働きを弱める

  発癌性の抑制    → ペルオキシダーゼが食物中の発癌物質の発癌性を弱める

  活性酸素の消失   → ペルオキシダーゼが活性酸素を消す

  NK細胞の増加   → ラクトフェリンが免疫細胞のNK(ナチュラル・キラー)細胞を増加させる

 

等の作用があります。

 

このように、よく咀嚼する事は健康に大きく寄与しています。それだけでなく人生に大きく関わってきます。人生の幸せの基本は愛する人達との食事ではないでしょうか。食事はただ単に栄養源やカロリーを胃の中に投与するだけのものではないでしょう。昨今のサプリメントや栄養補助食品だけで健康を得ようという風潮は大きな間違いと思います。

 

※御注意!!

よく咀嚼するということは、食物をよく噛む事で、空の状態で噛みしめると顎の関節を痛める顎関節症になりやすくなります。御注意下さい。